まんてんえがお本社の茂呂父です。

2月16日、私たちの就労支援事業をこれから担うスタッフ有志で、栃木県足利市のココ・ファームを見学してきました。

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ココ・ファームのブドウ畑です

有限会社ココ・ファーム・ワイナリー会社概要(ココ・ファームホームページ http://cocowine.com/ より)

1950年代、栃木県足利市の特殊学級の中学生たちとその担任教師(川田昇)によって山の急斜面に葡萄畑が開墾されました。
1969年、この葡萄畑の麓で、指定障害者支援施設こころみ学園(社会福祉法人こころみる会運営)がスタートしました。 知的障害を持った人たちと葡萄畑でワインづくりを考えましたが、社会福祉法人には葡萄をワインにするための果実酒製造免許が下付されないため、1980年、一般の事業所である有限会社が、こころみ学園園長 川田昇の考えに賛同する父兄たちにより設立され、1984年有限会社樺崎産業(後のココ・ファーム・ワイナリー)として酒類製造免許をいただきました。
有限会社ココ・ファーム・ワイナリーは、知的障害を持った人たちをはじめ、みんながいきいきと力を発揮できるようにつくられた会社です。

 

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りょうもう号で行きました

社長と調理部門のアドバイザーを引き受けてくれた社長の兄(Cittaalta(http://www.cittaalta.jp/)主人)就労支援所長就任予定のまつりか足立上河、まつりか草加所長新津、まつりかレインボー所長黒子、私の6名です。

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楽しそうな車内の様子

これから訪ねるココ・ファーム、期待に胸を膨らませています。

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ココ・ファームに到着です

足利市駅からジャンボタクシーで15分、ココ・ファームに到着です。

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スタッフの説明を聞く

有限会社ココ・ファーム・ワイナリーの職員が丁寧に思いをこめて、1950年代に、机の前での勉強が苦手な少年たちが、鉛筆を、鋤(すき)や鍬(くわ)に持ち替えて、山の急斜面を切り開いて葡萄畑に開墾した苦労と喜びを語ってくれました。

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熟成のための木樽庫です

ワインの製造工程のすべてを当の場所で説明してくれました。葡萄の選定からアルミ樽での保存、木樽での貯蔵、瓶詰め、コルクでふたをするまで、こころみ学園の園生たちの創意と工夫、我慢とその活き活きとした作業が思い浮かんでくるような説明をいただきました。

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ワインの試飲です

見学を終え、待っていたのは、楽しいワインの試飲の時間でした。

手作りのチーズやくるみなどのオードブルまでついた豪勢な試飲です。

スパークリングワイン2012 北ののぼに始まり、白・ロゼに赤ワイン2種(こころみノートンと出来上がったばかりの「第一楽章」)をおいしく頂戴しました。

そして、続いてのランチタイムです。

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マール牛のローストビーフです

ソーセージの盛り合わせや生ハムとチーズの盛り合わせ、デッキランチなどで舌鼓を打ちました。もちろんおいしいワインも酔わない程度にいただきましたよ。すみません。

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こころみ学園(http://www.cocoromi.or.jp/)

こころみ学園とココ・ファームのチャレンジは、私たちの就労支援でも考えなければならない多くの示唆に富んでいました。

しかし、たとえば、ココ・ファームがこころみ学園の園生たちの就労支援となると、園生たちは働けるということで、障害認定を失ってしまう。そのため、就労支援ではなく、作業訓練としてやってもらっている、その対価は園生にではなく、こころみ学園に支払い、こころみ学園はココ・ファームで働いている園生だけではなく、全園生に平等に還元しているということでした。「生活介護」の領域を超えないようにしてるということでした。

こうした点は、私たちが始めようとしている事業とは根本的に異なります。

私たちは地域の障害を抱えた人たちが、地域で普通に働いて普通に暮らしていけるための複合的なサービスの展開をめざしています。こころみ学園のすばらしいチャレンジとは少し異なるかもしれませんが、地域の人たちの最大幸福をめざす、点では完全に一致します。すばらしい見学の機会を与えてくださったココ・ファームのスタッフ一同に深く感謝を申し上げたいと思っています。