またまたまんてんえがお本社の茂呂父です。
10月23日、獨協大学前駅近くの「さいゆうビレッジ」会議室で、草加市障害児通所支援事業所連絡会の職員レベルアップ研修第四回「発達的視点を知るⅡ」が開催されました。
講師はうめだ・あけぼの学園副園長で、作業療法士の酒井康年先生です。酒井先生は、感覚統合療法認定セラピストで、日本感覚統合学会インストラクターも務めています。知的障害の特別支援学校教諭を務めた後、作業療法士の資格を取得。障害の有無や年齢にかかわらず、子どもたちが持っている可能性を形にすることを大切に、地域の子ども支援、保護者支援を実践しておられます。この日は、東武スカイツリーラインで車両点検のトラブルでダイアが大幅に乱れ、10分ほど遅れて到着されました。
この会のすごいところは、進行役が、その間に折り紙を用いた実技を主導し、発達障害の子たちが、いろいろな条件の中でどのような感じを持つのか、先生の講義のテーマでもある感覚調整障害を、実技で参加者に実践してもらうインストレクションをさりげなく勧めてくれたことです。
4人1グループで、降りてが一人、渡されたペーパーを自由に織っていきます。するとほかの3人が一斉にこう織ってくれとと主張を続けます。中にはあいまいな指示や無理な指示もあって織り手は混乱します。
この混乱は、正に発達障害の子たちが、折り紙の環境の中で感じていることそのものだというわけです。
そんな実技を行っている間に、酒井先生が到着され、発達支援のために子どもをどう理解するのか、子ども理解こそ支援の中核という話に始まり、子どものボール投げで、赤いスタートラインを子どもがどうしても踏み出してしまう。さあ、踏み出さないようにするためにはどうする、など、参加者に次から次へと課題を投げかけ、双方向、ケーススタディーのような講義が続いていきます。
不器用な子のシール貼り、色分け、2次元化、3次元化、立体性を高めていくなど、子どもたちの行動や感覚にまつわる話を、クイズや体を動かすなどさまざまな手法を駆使してわかりやすい話をしていただきました。
そして、子どもたちの感覚過敏への対応、感覚調整障害感覚のトラブルに対する対応など、難しい問題を事例を通してわかりやすく説明いただきました。
その中でも印象的だったのは、人には感覚に対する好み(Sensory Needs)があるということ、Needs)は誰にでも存在する可能性があり、そこに周囲に起こす問題があるなら、Needsを消去するという考え方でなく社会的に許容される形で充足する方法を検討しよう、という考えが示され、私なども大いに共感しました。
第5回目は、「障害児福祉制度の理解」と題して、江東区子ども発達センターの洸真坊浩史先生のお話が、同じ会場さいゆうビレッジで11月8日(木)
9時30分から開催されます。